2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

愛だとか永遠なんて簡単に口にできなくなってしまった

その愛は前になくした透明の転ばぬ先の杖なんだけど(根岸 絹)

猫舌をいいわけにして拒んだくちびるの温度は悲しすぎる 孤独な仔猫を拾った子にむかい鬼にならなきゃいけない孤独 黒猫の顔のかたちに海苔を切りあつあつご飯にぎにぎしたよ

安っぽい嘘の匂いを嗅ぎわけて子猫が吸った耳たぶの匂い(根岸 絹)

凌霄花

凌霄花の赤橙が暑さを吸って咲き誇る まだ なにもはじまっていない 夏があるだけ

砂浜に猫がしるした爪痕をいたいいたいと波が舐めてく

あなたは赤がすきで わたしは白がすきだった だから いつもロゼをえらんだあなた 今なら わかる

しあわせを知らず知らずに生きているたとえるならば縁側の猫 隅っこにとどまっているわだかまり猫の手借りても捨てきれないの テロリストだって子猫を抱くときはでちゅね言葉と信じていたい 懸賞で当たった猫についてきた一粒100メートルの威力だ 青い眼の猫…

猫を真似痛みをじっと押し殺す でも傷口は舐めてあげない じっとして痛みに耐える猫みたく朝を待っても傷は舐めない 白猫が夏の夜明けに子を生んだ 朝もや晴れてのこる淡雪 猫みたくまあるくなって眠ったらさよならさんかくまるくおさまる 猫草でつかえたも…

捨て猫

猫の子を置き去りにする感覚で捨てて下さい 忘れないから(根岸 絹)

なわばり

あの猫のテリトリーに住んでいて支配されてるような感じで(根岸 絹)

すきでした 君を感じるぬくもりが たとえるならば縁側の猫 ネコにさえ見向きされない道端のひしゃげた紙コップだ自分は ネコにさえ振り向かれない道端のひしゃげつぶれた紙コップです 捨て猫にあいさつをして通り過ぎスキップしてる恋してるひと 猫になりま…

黒猫

今そこを見えないひとが通ったね 見慣れない黒猫と目があう(根岸 絹)

Save the 下北沢

あの日からつながる未来を使いきり下北沢は変わってしまう(根岸 絹) 上京して初めて独り暮らしの夜を迎えた街が 今は実家がある街として生涯関わりを持ち続けるであろう街が じわりじわりと殺されてゆくような気がする。http://www.stsk.net/ *** ひとりで…

猫背

なにもかもみすかすようにつられてく猫背がしゃんあなたにきゅん

「猫なんて気楽なもんさ」と私「お前より忙しいよ」と猫 なまいきなかないなまけものなるしすと 君が夢中なメス猫のこと 猫じゃらし君のやることなすことが鼻をくすぐりくしゅんと抜ける からっぽのネコ缶で煙草を消したはじめての夜ベランダの朝 はじめての…

猫星

「がっかり」と思うのは勝手 それを人に云うのは身勝手

都合よく猫語を話す君といてミャウリンガルが欲しくなるのさ にゃぁーんだそんなちいさなことかよと薄目をあけて猫が笑った おつかいで牛乳を買い釣り銭をねこばばしてた過去をもってる おつかいに行った帰りに釣り銭をねこばばしたのは私でした あの日ねこ…

キズ

ツメをたてて仔ねこみたいにじゃれたのはキズつけたかったわけじゃなかった(根岸 絹)

あそぼ

恋だとか なんかして遊ぼ猫みたく退屈だけどしあわせなんだ(根岸 絹)

にゃんこ

猫好きの愛川欽也似の声で保健を学ぶ体育の時間(根岸 絹) ***気づかないふりしていいよと猫がいう 誰のものにもなれなさそうに 猫好きの愛川欽也にゃんと似た 保健を学ぶ体育の時間 ねこ顔の愛川欽也にゃんともな保健を学ぶ体育の時間

利己主義や嘘にまみれた欲情を犬も喰わぬと猫が見ていた(根岸 絹)

杞憂

とりあえず ものすごく濃い珈琲を 丁寧にいれてみる 月曜の朝

拍子

なにかをしながらではなくて 音楽を聴くためだけに 音楽を聴いたのは とてもひさしぶりだった

片恋

ぷにぷにのにくきゅうで猫パンチをくれてやりたい気になるアイツ(根岸 絹)

七夕

言葉の絶対数より まだ言葉になっていない感情のほうが はるかに多いはずなのに 言葉にできないことがあると混乱するどんな言葉にかえて 伝えられるだろう *** ぷにぷにの肉球で猫パンチをお見舞いしたい気になるアイツ 顔パスになった捨て猫しらんぷり 携帯…

甘雨

寂しさとか切なさを漂わせた小説は 小説というかたちになっている時点で 既に 寂しさとか切なさが 少し減っているのかもしれない

猫たち

こんな夜は眠れないからレレイホ 猫のヨーデル聞こえてくるよ 満月の夜にかなしー金色を探してみたい猫のカリスマ 素人に出来ない芸を見せつける談志似ネコのまゆげの奇跡 輪になってサンバを踊る夢をみた桜の木のしたに埋めた猫 [サンバを踊っていたのはあ…

行方

失ったものを探してケモノ道 眸そらした猫のアリバイ(根岸 絹) *** おすましねこの恋は簡単だからしゃくにさわるほど平然いつもの塀から孤独の真綿に着地したネコが猫になってゆく

ボンネットに飄々を描き肉球の落款を捺す猫の名人(根岸 絹) *** いつもの塀から孤独の真綿に着地した猫が猫になってゆくいつもの塀から孤独の真綿に着地した猫は髭を整え