猫を真似痛みをじっと押し殺す でも傷口は舐めてあげない
じっとして痛みに耐える猫みたく朝を待っても傷は舐めない
白猫が夏の夜明けに子を生んだ 朝もや晴れてのこる淡雪
猫みたくまあるくなって眠ったらさよならさんかくまるくおさまる
猫草でつかえたものを吐き出せば猫の歩調で行ける気がした
猫の子を河原に置いてくるように捨ててしまって忘れないでて
さっきまで道中にいた白猫がレジ袋になり飛び立ってゆく